2026.07.07薬剤師アドバイス

これって熱中症?初期症状と重症化のサイン、応急処置のポイントを解説

これって熱中症?初期症状と重症化のサイン、応急処置のポイントを解説

「暑くてめまいがする」「暑いのに汗をかいていない」

こんな症状を経験したことはありませんか?

実はそれ、熱中症の初期症状かもしれません。熱中症は放置すると重症化し、命にかかわる危険性もあります。

今回は薬剤師に、熱中症の症状や熱中症になったときの応急処置、効果的に体を冷やす場所などについて伺いました。

熱中症の初期症状と重症化のサイン

熱中症の初期症状

熱中症は、症状の程度によって軽度・中等度・重度の3段階に分類されます。
めまいや立ちくらみは、熱中症の初期症状として現れることがあります。

熱中症の重症度別にみる主な症状と対処法

  • 軽度
    めまいや立ちくらみ、だるさ、大量の汗をかくなどの症状が見られます。
     涼しい場所で安静にし、水分や塩分を補給することで改善が期待できます。
  • 中等度
    頭痛、吐き気、嘔吐、強い疲労感などの症状が見られます。
    この段階では早急な対処が求められ、医療機関の受診を検討してください。
  • 重度
    意識障害や痙攣が起きることがあり、命に関わる危険な状況です。

めまいや立ちくらみなどの症状を軽視せず、早めの対処を心がけましょう。

見過ごしがちな熱中症のサイン

熱中症かどうか判断するために、以下のサインに注意してください。

軽度の症状としてはめまいや立ちくらみ、だるさ、大量の汗などが見られます。悪化すると頭痛、吐き気、嘔吐、異常な疲労感や反応の鈍さが現れる場合があります。

さらに、重症化すると呼びかけに応じなくなったり、体温が異常に高くなる可能性があります。

対応の基本は、涼しい場所に移動し、十分な水分補給を行うことです。 初期段階で気づき対処することで、重症化を防げる可能性が高くなります。

「少しおかしいかな?」と思ったら迷わず対処を始め、必要であれば医療機関を受診しましょう。

就寝時にも熱中症の危険性

夜中、寝ている時でも熱中症になる可能性はあります。特に寝室が高温で換気が不十分な場合や湿度が高い環境では、体温が下がらず、熱中症を引き起こすことがあります。

また、寝ている間に水分を摂れないため、体の水分不足(脱水)も原因となります。

さらに、体調不良や高齢者・乳幼児は体温調節機能が低下しているため、リスクが高まります。そのため、就寝前に水分を補給し、エアコンや扇風機を使って室温を適切に保つことが大切です。

涼しく快適な環境を整えることで、夜間の熱中症を予防し、安心して眠れるよう心がけましょう。

万が一のときは?応急処置と注意点

「熱中症かも」と思ったら

熱中症が疑われる場合、早急に対応することが重要です。

まず、涼しい場所に移動して体を休めます。エアコンの効いた室内や日陰で横になることで、体温を下げる助けになります。

次に水分補給を行い、スポーツドリンクや経口補水液など塩分を含むものを摂取します。ただの水だけでは塩分不足となり改善が遅れる可能性があるため注意してください。衣服を緩めて風通しを良くし、皮膚からの熱放散を促すのも効果的です。

症状が重い場合、例えば意識が朦朧としている、嘔吐が止まらない、痙攣があるなどの場合はすぐに救急車を呼び、医療機関で治療を受ける必要があります。

小さなサインも見逃さず、早めの対応を心がけましょう。

効果的に体を冷やす

熱中症の際、体を効率よく冷やすには体温が高まりやすい部位を冷やすのが効果的です。具体的には以下のポイントを冷やします。

効果的な冷却部位

  • 首(頸動脈付近)
    血液が多く流れるため、首元を冷やすと全身の体温を効率よく下げる効果があります。
  • 脇の下(腋窩動脈付近)
    血管が集中しているため、冷却効果が高い部位です。
  • 股関節付近(大腿動脈付近)
    動脈が近い股の内側を冷やすことで、全身の循環を通して体温を下げることが可能です。

これらの部位を濡れたタオルやアイスパックで冷やすと効果が高まります。氷や冷たい飲料で外から冷やすほか、室内の温度を下げることも併用することで早めの改善に繋がります。

応急処置中のNG行動

熱中症の応急処置では、誤った行動が症状を悪化させる可能性があるため注意が必要です。主に以下の点が重要です。

応急処置中のNG行動

  • 無理に水を飲ませる
    意識が朦朧としている場合や嘔吐しているときに無理に水を飲ませると、誤嚥や窒息の可能性があります。その場合は医療機関を優先してください。
  • アルコール飲料を与える
    アルコールは体内の水分を奪うので絶対に避けましょう。冷たい水やスポーツドリンクを選ぶべきです。
  • 自己判断で放置する
    症状が重そうでも「少し休めば治る」と自己判断し放置するのは危険です。特に意識障害や痙攣がある場合は即座に救急車を呼ぶべきです。
  • 体を温める
    体が冷たい場合でも熱中症の際は体温をさらに上げないことが重要です。毛布等で加温する行動は禁物です。

最優先は、涼しい場所で休み、適切な水分補給を行い、症状が改善しない場合は早急に医療機関へ相談することです。

熱中症のサインを見逃さず重症化を防ぐ

熱中症は、初期の小さなサインを見逃さずに正しく対処すれば、重症化を防ぐことができます。「これくらい大丈夫」と過信せず、体調の変化を感じたらすぐに涼しい場所へ移動し、適切な応急処置を行いましょう。

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